Alphabet(Google)2026年7〜9月期 決算の概要と今後の見通し
対象期間: 2026年7〜9月期(2026年10月28日発表)/ 金額は億円表示(換算レート: 1ドル=158円、固定) / 作成日: 2026年11月3日
1. 売上構成
| 区分 | 売上 | 構成比 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| Google Services(小計) | 15兆2,157億円 | 75.5% | +11% |
| うち Google検索など(検索広告など) | 10兆93億円 | 49.7% | +12% |
| うち サブスクリプション・プラットフォーム・デバイス(YouTube Premium、Playストア、Pixelなど) | 2兆2,578億円 | 11.2% | +11% |
| うち YouTube広告 | 1兆7,706億円 | 8.8% | +9% |
| うち Googleネットワーク(外部サイトへの広告配信) | 1兆1,779億円 | 5.8% | +1% |
| Google Cloud(法人向け) | 4兆8,520億円 | 24.1% | +103% |
| Other Bets(Waymoなど) | 588億円 | 0.3% | +8% |
| ヘッジ損益 | 307億円 | 0.2% | — |
| 合計 | 20兆1,572億円 | 100% | +25% |
Google Servicesとは、個人向けの主要サービス(検索、YouTube、広告配信、有料会員・端末)の売上をまとめた区分です。
2. 利益率
Google Services(営業利益率)
40.7%
営業利益 約6兆1,868億円 / 前年同期 38.5%
Google Cloud(営業利益率)
36.2%
営業利益 約1兆7,571億円 / 前年同期 23.7%
Alphabet全体(営業利益率)
31.8%
営業利益 約6兆4,110億円 / 前年同期 30.5%
純利益率
20.5%
株式投資の評価損が影響(前年同期は利益計上)
セグメント別の営業損益
| セグメント | 2025年 第3四半期 | 2026年 第3四半期 | 2026年 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| Google Services | 5兆2,973億円 | 6兆1,868億円 | 40.7% |
| Google Cloud | 5,679億円 | 1兆7,571億円 | 36.2% |
| Other Bets | ▲2,253億円 | ▲3,234億円 | 赤字(率は算出せず) |
| 共通費用(複数の事業に共通するAI研究開発など) | ▲7,058億円 | ▲1兆2,095億円 | — |
| 合計(営業利益) | 4兆9,340億円 | 6兆4,110億円 | 31.8% |
Other Betsは Waymo 等の事業そのものの営業赤字で、共通費用はどの事業にも振り分けられない費用です。
3. 事業計画 及び 経営陣の見通しコメント
AIインフラへの大規模投資
- 第3四半期の設備投資は約8兆1,141億円でした。
- 2026年通期の設備投資の見通しは、約30兆8,100億〜32兆3,900億円です。CFOのアシュケナジ氏は、第3四半期の決算説明会でこの見通しを据え置くと述べています。
- CFOのアシュケナジ氏は、2027年の設備投資は大幅に増える見込みだと述べています。金額は示していません。
Google Cloudの成長とTPUの販売
- 10-Qによると、Google Cloudの増収の主な理由は、企業がクラウド上でコンピュータ資源やAI基盤などを使うサービス(Google Cloud Platform、GCP)が伸びたことと、Googleの自社開発のAI向け半導体「TPU」を外部に販売したことです。
- 顧客が自社の施設に置く形(オンプレミス)で使うTPUの契約は、2026年第2四半期から売上計上を始めました。大部分は2027年に計上される見込みです。
- CFOのアシュケナジ氏は、第4四半期もTPU販売が拡大すると見込んでいます。また、Google Cloudのトップのトーマス・クリアン氏は、まだ売っていないTPUの在庫は、すべて買い手との契約が決まっているものだと述べています。
クラウドの利益率への懸念
- CFOのアシュケナジ氏は、需要に対して計算資源が不足しているため、第3四半期の終わりから外部の計算資源を使い始め、第4四半期はその利用を増やす予定だと述べています。
- CFOのアシュケナジ氏は、クラウドの利益率には一時的な下押し圧力がかかると見込んでいます。一方、クラウド担当のトーマス・クリアン氏は、事業の拡大に合わせて利益率を改善していくとしています。
AIの利用拡大と需要
- 自社モデルのAPIは、1分あたり約320億トークンを処理しています。前年の4倍以上です。
- Geminiアプリの利用者は10億人に達しました。
- CEOのピチャイ氏は、長期的な需要に応えるため計算資源の増強を進めていると述べています。クラウド担当のトーマス・クリアン氏も、計算資源があればさらに需要に応えられるとしています。
財務面の状況
- 第3四半期のフリーキャッシュフローは約1兆4,323億円のマイナスでした(設備投資が営業キャッシュフローを上回ったため)。
- CFOのアシュケナジ氏によると、Google Cloudの受注残高(契約済みでまだ売上に計上していない金額)は約88兆6,380億円でした。このうち5割強を今後24か月で売上に計上する見込みだと述べています。残りの計上時期は示されていません。
- 第3四半期は自社株買いを行っていません。社債の発行で約4兆5,346億円を調達しました。
Other Betsの赤字(Waymoなど)
- Other Betsは、Waymo(自動運転タクシー)などの長期的な投資を行う事業です。第3四半期の営業損失は▲3,234億円で、前年同期(▲2,253億円)より拡大しました。売上は588億円です。
- CFOのアシュケナジ氏は、損失の理由をWaymoの事業拡大と、重要な他の事業への投資を続けていることだと述べています。
- CEOのピチャイ氏は、Waymoの完全自動運転の走行は3億マイルを超え、米国15都市で運行していると述べています。最近はサンアントニオ、サンディエゴ、タンパで一般向けのサービスを始め、カナダ、ドイツ、シンガポール、スペインへの拡大も計画しています。
出典
2026年12月期の通期決算は未発表で、このページは第3四半期(7〜9月期)までの内容です。