概要
Media Audio Analyzerは、動画・音声ファイルのラウドネス(音量)を測定するGUIツールです。EBU R128およびITU-R BS.1770規格に準拠した測定を行います。
動作要件
- Windows 10/11
- ffmpeg(PATHに設定されているか、EXEと同じフォルダに配置)
注意: ffmpegは別途インストールが必要です。ffmpeg公式サイトからダウンロードしてください。
ダウンロード
- media_audio_analyzer.zip (9.87MB)
測定項目
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| LUFS | Integrated Loudness(統合ラウドネス)。ファイル全体の平均的な音量レベルを表します。 |
| TP | True Peak(トゥルーピーク)。デジタル-アナログ変換後の最大ピークレベルをdBTPで表します。 |
| LRA | Loudness Range(ラウドネスレンジ)。音量の変動幅をLUで表します。 |
準拠規格
- EBU R128 - ヨーロッパ放送連合のラウドネス推奨規格
- ITU-R BS.1770 - 国際電気通信連合のラウドネス測定アルゴリズム規格
対応フォーマット
動画ファイル
mp4, mkv, avi, mov, wmv, flv, webm, m4v, ts, mts, m2ts, vob, mpg, mpeg
音声ファイル
mp3, wav, flac, aac, ogg, m4a, wma, aiff, aif, opus, ac3, dts, ape, wv
機能
- ファイル・フォルダのドラッグ&ドロップ対応
- 複数ファイルの一括処理(マルチスレッド対応)
- ファイル名順に自動ソート
- 追加ドロップで結果に追記可能
- 処理のキャンセル機能
- 結果のCSVエクスポート
- 交互の行背景色で視認性向上
- 測定値の色分け表示
使い方

- media_audio_analyzer.exe を起動します
- 測定したいファイルまたはフォルダをウィンドウにドラッグ&ドロップします(または「Select Files」ボタンで選択)
- 測定が自動的に開始され、結果が表示されます
- 必要に応じて「Export CSV」ボタンで結果を保存します
- 「Clear」ボタンで結果をクリアできます
測定値の色分け基準
| 項目 | 緑(良好) | オレンジ(注意) |
|---|---|---|
| LUFS | -24 〜 -14 LUFS | 上記範囲外 |
| TP | -1.0 dBTP 以下 | -1.0 dBTP より大きい(クリッピングの危険) |
| LRA | 判定なし(青色で表示) | |
CSVエクスポート
測定結果をCSVファイルに保存できます。保存されるCSVには以下の列が含まれます:
- File Name - ファイル名
- File Path - ファイルのフルパス
- LUFS - 統合ラウドネス値
- TP - トゥルーピーク値
- LRA - ラウドネスレンジ値
- Error - エラーメッセージ(該当する場合)
ファイル名は「audio_analysis_日時.csv」形式で自動生成されます。
配信プラットフォーム別 ラウドネス正規化基準
各配信プラットフォームは「ラウドネス正規化」という処理を行い、曲ごとの音量差をなくして快適なリスニング体験を提供しています。これは、アップロードされた音源の音量を自動的に調整し、プラットフォームが定めたターゲット値に合わせる仕組みです。
正規化の動作:
- ターゲット値より大きい曲 → 再生時に音量が下げられる
- ターゲット値より小さい曲 → 再生時に音量が上げられる(※プラットフォームにより異なる)
| プラットフォーム | ターゲット値 | 正規化の動作 |
|---|---|---|
| Spotify | -14 LUFS | 大きい曲は下げる、小さい曲は上げる。ユーザー設定で -19/-14/-11 選択可能 |
| Apple Music | -16 LUFS | 大きい曲は下げる、小さい曲は上げない(Sound Check機能) |
| YouTube | -14 LUFS | 大きい曲は下げる、小さい曲は上げない |
| Amazon Music | -14 LUFS | 大きい曲は下げる、小さい曲は上げる |
| TIDAL | -14 LUFS | 大きい曲は下げる、小さい曲は上げない |
| Deezer | -15 LUFS | 大きい曲は下げる、小さい曲は上げる |
| Pandora ※米国限定 | -14 LUFS | 大きい曲は下げる、小さい曲は上げる |
| SoundCloud | なし | 正規化なし(アップロードしたままの音量で再生) |
マスタリング時のポイント:
- -14 LUFS前後でマスタリングすると、多くのプラットフォームで調整が最小限になります
- 商業音楽では-8〜-10 LUFSで制作し、下げられることを前提にリリースするケースも多いです
- 過度に音圧を上げると、正規化で下げられた際にダイナミクス(音の強弱)が失われた印象になります
True Peak推奨値: 全プラットフォーム共通で -1.0 dBTP 以下が推奨されています。これはストリーミング配信時のエンコード(AAC/Ogg等への変換)でクリッピング(音割れ)を防ぐためです。
注意事項
- 約400ミリ秒未満の短いファイルは測定できません(「Too short」と表示されます)
- 処理中に追加でファイルをドロップすることはできません
- フォルダをドロップした場合、サブフォルダ内のファイルは対象外です
バージョン情報
- バージョン: 1.0.0
- リリース日: 2026年2月