WAV ⇄ FLAC Converter
概要: WAVファイルとFLACファイルを相互変換するツールです。メタデータ(タグ情報)とカバーアート画像の保持に対応しています。
主な機能
- WAV → FLAC 変換
- FLAC → WAV 変換
- メタデータの保持(タイトル、アーティスト、アルバム、日付、ジャンル、トラック番号、コメント、アルバムアーティスト、作曲者)
- カバーアート画像の保持
- サンプリング周波数は元ファイルから変更しません
- ビット深度の自動判定(16bit/24bit/32bit)
- ドラッグ&ドロップ操作に対応(ファイルとフォルダ両方)
- フォルダ内の全WAV/FLACファイルを一括処理(サブフォルダは除く)
配布ファイル
wav_flac_converter.exe
wav_flac_converter_readme.html
wav_flac_converter_readme_en.html
必要環境
- OS: Windows 10 / 11 (64-bit)
- FFmpeg: 32bit FLACファイルの変換に必要(16bit/24bit FLACの変換には不要)
注意: 16bit/24bitのFLACファイルの変換にはFFmpegは不要です。32bit FLACファイルを変換する場合のみFFmpegが必要になります。
使用方法
- 変換したいWAV/FLACファイル、またはそれらが入ったフォルダを
wav_flac_converter.exe (あるいはそのショートカット) にドラッグ&ドロップします
- 変換が完了すると、元のファイルと同じフォルダに変換後のファイルが作成されます
- 複数のファイルやフォルダを一度にドロップすることもできます
- フォルダをドロップした場合、そのフォルダ直下のWAV/FLACファイルのみ処理されます(サブフォルダは除外)
変換の詳細
WAV → FLAC 変換
- 圧縮レベル: 0.625 (FLAC標準の圧縮率)
- ビット深度: 元のWAVファイルのビット深度を維持(16bit/24bit/32bit)
- メタデータ: RIFF INFOチャンクおよびID3v2タグから読み取り、FLACタグに変換
- カバーアート: WAVファイル内のID3v2埋め込み画像、または同じフォルダ内の画像ファイルから取得
カバーアート検索順序:
- WAVファイル内のID3v2埋め込み画像
[ファイル名]_cover.jpg / [ファイル名]_cover.png
cover.jpg / cover.png
folder.jpg / folder.png
FLAC → WAV 変換
- ビット深度: 元のFLACファイルのビット深度を維持(16bit/24bit/32bit float)
- メタデータ: FLACタグから読み取り、ID3v2.3タグのみに書き込み(RIFF INFOチャンクは書き込みません)
- カバーアート: FLAC埋め込み画像をWAVファイルのID3v2タグに埋め込み
- 32bit FLAC: soundfileで対応できない場合、自動的にFFmpegで変換
対応メタデータ
重要: このツールはWAVファイルにID3v2.3タグのみを書き込みます。RIFF INFOチャンクは使用しません。
| メタデータ項目 |
FLACタグ |
WAV (ID3v2.3) |
| タイトル |
title |
TIT2 |
| アーティスト |
artist |
TPE1 |
| アルバム |
album |
TALB |
| 日付 |
date |
TDRC |
| ジャンル |
genre |
TCON |
| トラック番号 |
tracknumber |
TRCK |
| コメント |
comment |
COMM |
| アルバムアーティスト |
albumartist |
TPE2 |
| 作曲者 |
composer |
TCOM |
出力ファイル名
- 基本:
元のファイル名.新しい拡張子
- 同名ファイルが存在する場合:
元のファイル名_converted.新しい拡張子
例:
song.wav → song.flac
music.flac → music.wav
track.wav (既にtrack.flacが存在) → track_converted.flac
エラー処理
- ファイルが見つからない場合、該当ファイルのエラーメッセージが表示されます
- 対応していない形式のファイルの場合、スキップされます
- 変換中にエラーが発生した場合、エラーメッセージが表示され、次のファイルの処理を続行します
技術仕様
変換方法
- 完全ロスレス変換: PCMデータを直接転送するため、音質劣化は一切ありません
- ビット深度保持: 16bit/24bit/32bit floatを完全に維持
- サンプリングレート保持: リサンプリングなし(44.1kHz、48kHz、96kHz等をそのまま保持)
- 使用ライブラリ:
- soundfile: 音声データの読み書き
- mutagen: メタデータの読み書き
- FFmpeg: 32bit FLAC変換のフォールバック
WAVファイルのメタデータ構造
- ID3v2.3 タグ: このツールで使用する形式。カバーアート埋め込みに対応
- RIFF INFO チャンク: このツールでは使用しません(読み取りのみ対応)
FLACファイルのメタデータ構造
- Vorbis Comments: FLAC標準のメタデータ形式
- Picture ブロック: カバーアート画像の埋め込み
制限事項
- 対応形式: WAVとFLACのみ
- フォルダをドロップした場合、サブフォルダ内のファイルは処理されません
- メタデータのエンコーディングはUTF-8です
- カバーアート画像の形式はJPEGとPNGに対応しています
- 32bit FLACの変換にはFFmpegが必要です(16bit/24bitは不要)
ライセンス
このスクリプトは自由に使用・改変できます。